【4】実践事例報告(その3)
D衛星ラジオ局「BS-academia」内『ニュース・アカデミア』コーナー(大学生制作)
5番目。最後に触れたいのは,TBSを辞めて,先ほどのリポートを最後にニューヨークから帰国してずっと,この2年間一番中心的にやっている活動なんでチラッと言わせていただきたいんですが。BS-academiaという衛星ラジオ局があります。これ,BSチューナーをお持ちの方は462チャンネルに合わせていただくとお家で今日帰ってからも聞けます。BSテレビで,AM局ともFM局とも違うラジオ放送が聴けるということをご存じの方は少ないんですけど,静止画面+ラジオ音声というチャンネルがありましてそこでやってるんですが。大学生だけで全部やっているラジオ局です。そこに『ニュースアカデミア』というニュースのコーナーがあって,そのアドバイザーをやってるんですが。大学生ぐらいになると理屈っぽくて,いろいろメディア批判をするわけですよ。「私は松本サリン事件の時の河野義行さんに対する報道は許せない」みたいなことを言っている子が,「じゃあちょっと今日のニュースを書いてみな」って言うと,例えばさっきのニュースでも平気で「女子高生・今埜愛美さんを殺害した菅原容疑者は…」っていう原稿を平気で書くわけですよね。「おまえさっき言ったこととやってることが全然ちがうじゃないか」って言われて初めてハッとして,「ああ,ホントだ。」配慮して伝えるということの難しさ,思い込みを自分で取り払って本当に分かったことだけを伝える難しさっていうものを,そこでみんな体験して,ついさっきまでの批判を今度は全部自分で浴びる羽目になるという経験を,毎週毎週学生達はやっております。大学生ですらそうなんですね。このホームページは,BSチューナーがない方でも,音声は聞けませんがとりあえずどんなことをやっているかという内容は出てきます。学生達が書き込んでますので。ご覧ください。(http://www.bs-academia.com

このBSアカデミアは見学にいらっしゃる方,大人の方が本当に多いんですが,みなさん「ああ,自分が学生の頃こういうのがあったらなあ。やりたかったなあ。」とおっしゃいます。で,学生達は何て言っているかというと,「もっと年齢の小さいときからこういうのをやれたらなあ。高校生や中学・小学校の時からあったらなあ。」なんてつぶやきます。と言うことは,小中学校でもこういう教育の場をどんどん作っていって広げたら,みんな喜んでやるんじゃないの?っていうのは私実際にいろんな試みに参加してみての確かな実感であります。とりあえずここまでで,あと10分ございますので質問などをお受けしたいと思います。何でもどうぞ。
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